
住宅宿泊事業(民泊新法)を自分で運営するか、会社へ任せるかは、手数料の比較より先に確認したい条件があります。 不在の状況や居室数によって、登録を受けた住宅宿泊管理業者への委託が必要だからです。
先に押さえる3つのこと
- まず、法律上の委託義務を確認する。
- 義務がある場合、管理業務は一つの登録業者へまとめる。
- 選べる場合は、現地対応と使える時間で比較する。
この記事の内容
住宅宿泊事業では、不在と居室数を確認する
以下は、住宅宿泊事業法の届出で営業する場合の説明です。旅館業の許可を受けた施設の運営条件とは分けて考えます。
一つの届出住宅の居室が5室を超える場合、または宿泊中に事業者が不在となる場合は、原則として管理委託が必要です。「居室」は宿泊者が占有する部分を指します。
宿泊中に事業者が不在?
登録業者へ
検討
日常生活に必要な一時的な不在、生活の本拠と届出住宅が同一の建築物内、同一敷地内、または隣接する場合、自ら登録管理業者として管理する場合などは、所定の要件を満たすときに例外があります。下の本文で条件を確認してください。
生活必需品の購入など、日常生活に必要な一時的な外出には例外があります。観光庁の目安は原則1時間で、最寄り店舗の位置や交通手段などの事情により購入に長くかかる場合は2時間程度までです。仕事などで継続的に長時間不在にする場合は、この例外とは分けて考えます。
また、生活の本拠である自宅と届出住宅が同一の建築物内、同一敷地内、または隣接し、自ら管理する届出住宅の居室の合計が5室以下など、所定の条件を満たす場合も例外です。単に「近くに住んでいる」だけでは判断できず、自宅にいながら届出住宅の騒音等を認識できないことが明らかな位置関係では認められません。
事業者自身が登録を受けた住宅宿泊管理業者で、自ら管理する場合も外部委託は不要です。一方、家族や従業員がいるだけで、事業者の不在が解消されるわけではありません。法人も原則として委託が必要です。
委託義務がある場合は、管理の責任を分割しない
委託が必要な住宅では、衛生・安全、宿泊者への説明、名簿、近隣への配慮、苦情対応、住宅の維持保全など、法定の管理業務を一つの登録業者にまとめて委託します。オーナーが一部を自分で行う形や、複数業者へ直接分割する形は認められません。
衛生設備・
保全宿泊者
対応
委託義務がある場合の関係。管理業者による一部再委託は可能で、具体的な範囲や相手を契約で確認します。
ここでいう管理業務は、OTAの販売や料金調整を含む「運営代行」という言葉と、必ずしも同じ範囲ではありません。法定の管理と販売支援の、両方の役割を確認してください。
自主運営でも、オンラインと現地の両方がある
法令上、自主運営を選べる場合でも、仕事は予約の確認だけではありません。運営に必要な仕事を、オンラインで進めるものと、現地で行うものに分けて整理します。
| オンラインで進める仕事 | 現地で行う仕事 |
|---|---|
| 掲載・予約・料金の管理 | 清掃とリネンの交換 |
| 電話・チャットの対応 | 備品・消耗品の補充 |
| 情報整理・報告 | 設備の不具合や鍵への対応 |
近隣からの苦情など、連絡を受けるだけで終わらず、状況に応じて現地の確認が必要になる仕事もあります。普段は自分でできても、旅行中や仕事中にどう対応するかまで考えます。
選べる場合は、時間と費用をセットで比べる
判断に使うのは、現地へ行けるか、使える時間があるか、運営する物件数、外注費を含む負担です。自主運営の負担には、自分の作業時間や移動も入れます。
常時届出住宅内にいて、住宅宿泊管理業者へ委託せずに自ら管理する居室の合計が5室以下の住宅宿泊事業者は、清掃など一部の作業を専門業者に依頼できます。その場合も、法定業務の責任は住宅宿泊事業者に残ります。委託義務がある場合の「全部を一つの登録業者へ」とは分けて考えてください。
見積りでは、料率だけでなく、現地対応や専門清掃の費用も確認します。自分が担当する範囲と、委託する範囲を一枚にすると比較しやすくなります。
運営の形は、物件と居住地、管理方法をそろえて相談するところから整理できます。ShakeHandsは住宅宿泊管理業者の登録を受けています(国土交通大臣(01)第F04145号)。
参考資料
確認日:2026年10月24日。